Alpha-CaMKII deficiency causes immature dentate gyrus, a novel candidate endophenotype of psychiatric disorders.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18803808
- Abstract
- αCaMKII+/-マウスの行動実験。遺伝子発現・形態・電気生理学的特性の評価。αCaMKII+/-はSzのモデルマウスとして評価できるとともに、αCaMKII+/-のiDGはSzのendophenotypeとして有用。
- Intro
- そもそもCN-KOからαCaMKIIに着目した理由は。αCaMKIIを時期・部位特異的にKOしてみてはどうか。Hippoのみ、DGのみ、発達期のみ、発達後から、など。行動量に長日周期のリズムが見られたのはなぜか。CN-KOとαCaMKII+/-がネットワーク全体を同じ方向にshiftさせるのはなぜか(相反するように思える)。γCaMKIIのtranslocationにはこれらが協同作用する。αCaMKII+/-でのαCaMKIIの発現量は20-60%落ちている(ref.Supply)。αCaMKII減少をcompensateするためか、βCaMKIIはupregulationされている。
- Results
- αCaMKII+/-マウスではWMが障害されている。Hyperactivityが見られ、行動量にはinfradian rhythmが見られる。
- DopaD1-Rはupregulation、NMDARはdownregulation。その変化はDG、MF-CA3に特異的に見られる。αCaMKII+/-にて変化の大きかった遺伝子はDG特異的なものが多かった。αCaMKII+/-ではc-fos inductionが落ちている。これもDG特異的、DGではinductionはほぼ0。
- neurogenesisが増えている。αCaMKII+/-でのDG-GCのdematurationはall or none的である。DG-GCのdendriteはpoorになっていた。
- αCaMKII+/-のDGは電気生理学的なprofileがimmatureになっている。
- αCaMKII+/-において変動の大きかった10の遺伝子を基準に、Sz患者死後脳166セットをその遺伝子発現量でクラスター分類した。するとwtクラスターとszクラスターに綺麗に別れた。それぞれのクラスター間で発現量が特に異なるものをpick-upしたところ、neurogenesisやmaturation/migrationに関わる遺伝子が多かった。一部炎症に関係する遺伝子もあった。
- まとめ図。
- Discussion
- 暗期の行動量がだんだん増えていくのはなぜか。この傾向はwtにも見られる。BPD様のinfradian rhythmとHyperactivityが混在している意味。これらの行動異常は脳のどのような異常からもたらされるものか、推測できないか。
- このDGの特異性は何によるものか。αCaMKII+/-と共変動する遺伝子が特にDGに強く発現していたということか?drug(Haloperidolなど)による遺伝子発現変化・行動変化のrescueはできないものか。c-fos inductionが落ちているということは、DG-dependentな学習は成立しないということか。これはDG-GCへの入力の障害(pp切断、synapse未形成)によるものか、DG-GC細胞内部の障害によるものか。そもそもc-fos inductionをやった動機は?
- 増加したimmatureなneuronの由来。元あったneuronがdematureしたものか、新しくneurogenesisしたものか。synapse onto DG-GC(もしくはonto CA3 from MF)のsynapseの数、E/I balanceは。basoon/gephyrinで染められないか。MF-CA3のシナプスは減弱していることが、電気生理からわかっている。
- そもそもpaired-puls facilitationの仕組みがわからない。
- ageと関係のある遺伝子をpick-upしないように設定したのはなぜか。Szの発症は年齢に強く依存する。Hippoよりも細く(DGのみ、など)サンプル採取できないか。クラスター分類のやり方はわからない。
- 分子遺伝子/遺伝子ネットワーク/形態/行動、の4つのレイヤーから解析した素晴らしいStudy。
- ついで