Cortical parvalbumin interneurons and cognitive dysfunction in schizophrenia.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22154068

  • SzにおけるGABA欠乏

SzではGABA合成低下が見られるが、これはGAD67の発現低下とよく相関する。またGAD67発現低下は疾患の二次的変化ではなくcommon componentである。MRSを用いたin vivo GABA測定が試みられている。

  • GAD67の欠損はPV+INに顕著

SzにおいてGAD67,PVの発現は顕著に低下しているが、PV+INの数自体は不変である。皮質のPV+INにはPVChCsとPVBCsの2種類が存在し、Szに関する分子変化はこの2種類で大きく異なる。

  • SzにおけるPVChCsの変化、PYの興奮の増加

DLPFC layer2-4においてPVChCのaxon終末は減少している。GABA伝達低下を代償するためにpost AISのGABAAR a2 subunitの発現が上昇している。従来PVChCのGABA伝達低下によってγ-band powerが低下するとされてきたが、最近PVChCによるexcitatory effectが確認された。これはKCC2の発現低下によるものであるとされる。さらにPVChCとγ-powerの関係に疑義を呈する知見がある。γ-poewrの生成は素早いinh currentが必要だが、GABAARのkineticsはあまりに遅い。また、rodent hippoではγ oscillationとPVChCのfiringが同期しておらず、θ-oscillationと同期している。

  • SzにおけるPVBCsの変化、PYの抑制の減少

PVBCのDLPFC L3-4へのaxon terminalにおいてGADD67の発現が低下していた。このGADの低下はPVBC特異的である。GABAAR a1/b2 subunitがSz患者のDLPFC L3-4にて減少していた。これらの変化はPYのみであってINにはなかった。PV interneuronにおいてGAD67が発達期に欠損しているとaxon terminalの減少やシナプス形成に異常を来す。他にもPVBCからの抑制の減少を表す知見がある。L3 PYを中心にOXSR1とWNK3の発現が上昇している。これらはNKCC1とKCC2をリン酸化することで細胞内のClレベルを上げる。もとよりGABAへの反応が弱まっている上にClのgradientが小さくなることで、抑制力が弱まる。また、perisomaやaxon terminalにはu opioid receptorがある。Sz患者ではこれの発現が高くGABAのリリースを押さえているためPVBCによる抑制が弱まっている。さらにCCKBCsがGABAリリースを刺激するが、SzにおいてはCCKが低下している。よってPVBCによる抑制が弱まっている。

  • SzでのDLPFCγ power低下におけるPVBCsの役割

PVBCはγ oscillationの生成にとって重要な役割を果たす。PVBCのu opioidを刺激するとGABA伝達が低下し、γ oscillationも低下するが、これらはPVChCsやCCKBCsではみられない。これらのPVBC伝達を低下させる要因はprimary pathologyであるかどうかはわかっていない。

  • SzにおけるPV INと皮質のEI balance

上流の原因としてdendritic spineの欠落が考えられる。これによってDLPFCの興奮性の活動が低下する。PVBCのすばやく同期した抑制の解除によってPYが同期発火しγを作る。NMDARの抑制はPVBCのcopensatoryな反応をもたらす。PYの活動低下によりEI balanceを保つために反応性にPVBCの抑制入力が低下し、PVChCsの興奮活動が増加する。