Defective craniofacial development and brain function in a mouse model for depletion of intracellular inositol synthesis.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24554717

リチウムはBP治療の中心的な役割を担うが、その作用メカニズムは未だ明らかにはなっていない。研究グループは遺伝的BPモデルマウスを作る事でその一端を明らかにした。
myo-inositolを生成するmyo-inositol monophosphate (IMPase) の活性に変異を加え、酵素活性を抑制したモデルマウスを作成した。このマウスではmyo-inositolを現象させるリチウムの効果をモデルしている。このモデルマウスでは抗うつ作用を示し、概日リズムがwile typeよりも長くなった。これによってinositol depletion hypothesisが確められた。
また同時に、このモデルマウスには他の作用もあった。いくつかのマウスには下顎や肋骨の発育に異常があった。そこで妊娠マウスの水にmyo-inositolを加えるとこのような発育問題は解消された。すなわちmyo-inositolに原因があると考えられる。
研究グループはこれがリチウム効果の手がかりになると考えている。発育異常と行動指標の異常は分子レベルでoverlapしており、これを調べる事でリチウム効果の分子メカニズムについて理解できると考えている。IMPaseをターゲットにした創薬が期待できる。