Conserved properties of dendritic trees in four cortical interneuron subtypes

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22355608

大脳皮質の非錐体細胞4種類(Martinotti, FS, Double bouquet, large basket)についてその樹状突起の構造を電子顕微鏡を用いて詳細に観察し、3D立体再構築を行った。その結果樹状突起の形状にはいくつかの普遍的ルールがあることが分かった。疾患や老化のモデルニューロンにおいてこのルールが破れていないかなど研究がまたれる。
樹状突起の普遍的ルール

(a) 樹状突起の太さは、先端方向にある全ての樹状突起の長さの総和に比例する。「長ければ長いほど太い」
(b) 樹状突起の分岐部で、親樹状突起の断面積は2つの娘樹状突起の断面積の和になる。「分岐すると約半分の太さに」 これは^3/2についても同様の数式が成立する。
(c) 樹状突起の断面は正円ではなくていびつな楕円形である。

遠くの信号をうけとる樹状突起はより太く、そのために遠位からの信号はより受け取りやすくなっている。結果として遠位近位いずれからの信号も均一化された強さとなって細胞体に届くようになっている。

1umよりも細かい解像度で3D立体構築。微細な突起の形状の詳細がわかる。下図は、ステレオグラム



Dendriteの主骨格はMicrotubulesから成る。分岐部でMicrotubulesが途切れるわけではないのであれば、N本のMicrotubulesから成る分枝とM本のMicrotubulesから成る分枝が結合すれば当然N+M本のMicrotubulesによって張られる母枝ができる。枝の断面積がMicrotubulesの本数に比例するならば、母枝の断面積は分枝の合計となる。
→二つの仮説(1)枝の分岐においてMicrotubulesの連続性は途切れない(2)Dendriteの断面積は中を貫通するMicrotubulesの本数に比例する